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研究計画書の流れについて

チュートリアル通信
河合塾KALS臨床心理士指定大学院対策

チュートリアル通信では、大学院に合格したKALSのチューターが、勉強法や参考図書、研究計画書について、各大学院の様々な情報や、心理士事情など皆さんに有益となるようなコンテンツをお送りしていきます。日々の勉強の合間の息抜きとして、是非ご覧になってみてください。

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第1回 研究計画書の流れについて

新宿校チューター:髙橋明希


皆さん、こんにちは。河合塾KALS新宿校チューターの髙橋です。いよいよ秋学期の講座が開講しましたね。どのようにお過ごしでしょうか?

さて、今回のチュートリアル通信は、すでに概要講義も行われた“研究計画書”についてお話しいたします。“研究計画”といっても「研究をしたことがないから何をすればいいのかわからない」「テーマが思いつかない」「完成できる気がしない…」といった方もいらっしゃるのではないでしょうか?



ご安心ください。
河合塾KALSでは、講師による各期2回の研究計画書指導が設けられています。構想から執筆まで、誰にも相談できず、一人で作成しようとすると遠い道のりに思えますが、指導希望の講師が研究計画書作成に向けて個人指導をしてくれるため、テーマを決め、先行研究を調べ、手続きなどを考える作業を時間をかけて行えば、ちゃんと完成させることが出来ます。

納得のいく研究計画書を作成するためには…
まず1回目の指導の予約は早めに取りましょう!そして研究計画書は早めに完成させましょう!
出願直前になって研究計画書に不手際が発生すると修正するのに手間取ってしまいますし、また、研究計画が早めに完成すると入試前の追い込みの際に勉強に専念することが出来ます。

○研究テーマの決め方
研究テーマに関しては、いろいろな方略があると思われますが、面接で生かすならば、
                                         「その知見を、将来の支援にどう生かすか?」
に主眼を置いて決めると良いかと思われます。
研究計画と、将来のビジョンと、志望動機は三者関係になっていると論が組み立てやすいです。


河合塾KALS臨床心理士指定大学院 チュートリアル通信

例えば、大学の学生相談員を志している人が、『学生の無力感に自己効力感が及ぼす影響』という研究計画を立てそこで得られた知見を将来学生の支援に生かしたいと思っており、学生支援について研究されている○○教授のいる△△大学院を志望する、という流れだと三つが関係していることがわかり、各々の説得力も増すかと思います。 

心理系大学院…そんな方はご自身の経験等を思い出してみましょう!
「不登校児の親って過干渉な人が多いよなぁ…」
「小さい頃にいじめにあうと、大人になっても大きな影響が残るよなぁ…」
こういった皆さんの心の中の仮説が研究計画書における仮説になりえます。もし先行研究に類似したものがあったら、そこに自らのオリジナリティを加えましょう。

 テーマがなんとなく決まったら、テーマに関する先行研究を読み、手続きなど具体的な内容について考えましょう。また、その際に自分の研究の仮説を支持するような文献はないかをチェックし、引用部として使えるよう残しておくことも必要です。多くの論文は“導入→目的・仮説→手続き→結果→考察”の流れで構成されていますが、大学院入試時に提出する研究計画書は“導入→目的・仮説→手続き”まで記載すれば大方は十分です。先行研究を読んで、どのような流れで文章が書かれているのかも確認してみましょう。

<先行研究を調べる際に活用できるサイト>
・CiNii
            ・Google Scholar    など

心理系大学院



その際には、
先行研究の研究デザインを参考にしてみてください!大学院で研究する場合、どうしても研究協力者の確保など、実現可能性については制限されてしまいます。類似した研究があり、それを修士課程の学生が行ったのであれば、どのように研究デザインを工夫し、研究を実現しえたのか、その情報は実現可能な研究計画を立てる上で非常に役に立ちます。
いかがでしたでしょうか?私自身、早めに研究計画を仕上げたおかげで、安心して過去問対策等に打ち込むことが出来ました!皆さんもよろしければ参考にしていただければ幸いです。

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