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チュートリアル通信第9回 首都大志望者の方へ

チュートリアル通信
チュートリアル通信第9回
河合塾KALSの大学院入試対策講座では、チューター制度を導入しています。授業での合格指導のみならず、受講生向け学習ガイダンス「サクセスチュートリアル」や個別相談(カウンセリング)などを通じて、進路・志望先に関すること、自主学習に関することなど、合格に向けてきめ細かくアドバイスをしています。以下は、MBAチューターから皆さんへのメッセージです。今後の受験対策のご参考にしてください!
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第9回 首都大志望者の方へ
東京ビル街の風景

首都大志望者の方に向けて、おすすめの情報収集方法についてご紹介いたします。首都大では、研究テーマについての深堀が求められる傾向があります。先行研究を調べることはもちろんですが、ご自身のテーマを首都大で教えていらっしゃる教授についてしっかりとご確認ください。


◎研究計画書の構成
もちろんこの限りではありませんが、首都大の研究計画書は、以下のような構成がデフォルトになるかと思います。

考え方について

 多くの方が苦手とおっしゃるのは、先行研究の調べ方です。ご自身の課題に対し、経営学のどの領域を切り口として取り組むべきか、その領域にはどのような理論があり、どのような論文が存在するのか。悩みは尽きません。悩むことから勉強は始まっていますので、迷うこと自体に意義があります。とはいえ、時間は有限です。ここでは、私のオススメ方法をご紹介します。


◎先行研究の調べ方
【ざっくりと、経営学史をおさえる】
KALSのファンダメンタルのテキストは、経営学のテーマごとに分かれています。テキストを読み返し、ご自身の課題にあてはめて想像することが、最初のアプローチになろうかと思います。
次に、経営学の主な学者とその主張(ケイパビリティ派がいて、ポーターがいて、バーニーがいて・・など)を時系列でざっくり捉えることをおすすめします。どのような時代背景において、どのような理論が台頭し、どのような点が批判されたのか、流れを掴みます。

とっつきやすい本として、以下の本をご紹介します。
  • マンガ経営戦略全史 確立篇 三谷宏治著 出版社:PHP研究所
  • マンガ経営戦略全史 革新篇 三谷宏治著 出版社:PHP研究所
タイトルに「マンガ」とありますが、挿絵の多い本という印象を受けました。知らない単語や理解があいまいな概念を都度調べながら真剣に読破すると、かなり勉強になります。
首都大学の過去問を既に解いた方はご存知かと思いますが、首都大学では経営学に関する知識が必要とされる問題が出題されます。そのため、このアプローチは筆記対策としても有効と言えるでしょう。

【論文を探す】
研究テーマが決まったら、そのテーマについて他の研究者がどのように述べているか、調べます。
「Googleスカラー」というツールが便利です。検索時は、いろいろな単語を試してみることをおすすめします。(「競合」を「ライバル」に置き換えてそれぞれ検索するなど)。いくつか論文を読むと、頻出単語に気づきます。その頻出単語で再検索すると、別の論文や周辺研究の存在に気づかされ、世界が広がります。
首都大では、ご自身が設定した研究テーマと親和性の高い教授が面接官になられることが多いようです。おそらく、入学後の指導教官になることを見越した配慮だと思われます。その教授の著書を事前に読んでおき、主義主張を理解した上で話を展開させられると、より充実した面接時間になるでしょう。


◎ポイント
「先行研究に注力するあまり、一般論に終始してしまう」といったことのないようご注意ください。ご自身のお仕事内容や、ビジネス課題を説明したうえで、それが明らかになるとどのような良いことがあるのか、しっかりと記述なさってください。

チューターより