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【2016春VER.】「税法」科目免除大学院、入学までの準備!

チュートリアル通信
「税法」科目免除大学院チュートリアル通信。「税法」科目免除大学院 試験合格者が試験対策や試験情報などを皆様に教えるコンテンツ。
チュートリアル通信では、大学院に合格したKALSのチューターが、試験対策や参考図書、研究計画書について、各大学院の様々な情報や、税法関連の小ネタなど、
皆さんに有益となるようなコンテンツをお送りしていきます。日々の勉強の合間の息抜きとして、是非ご覧になってみてください。
河合塾KALS 税理士「税法」科目免除大学院 講座

 入学までの準備



2月に入り、少しずつ受講生の方から、合格のご報告をいただくようになりました。入学までには、しばらく時間があり、何か準備をしておきたいというお話もお聞きします。自分を振り返っていくつかご紹介しようと思います。忙しい方は、しばし、勉強を忘れていただいても大丈夫ですが、まだ、モチベーションを高く維持できている方は、検討してみてください。

● 法律の勉強

修論の時期に「やっておけばよかった」と思いがちなのが、税法以外の法律分野の勉強です。租税法は、いくらまじめに働いていても、「ほっといて」もらえない強行法規です。そのため、国家に「ほっといて」もらえる自由が憲法で認められていますが、その自由が許されません(憲法との問題)。だからといって、自分たちの自由な契約や取引を無視して、国家にどこまでも強引に入ってこられても困ります(民法や会社法などとの問題)。その境目を広く見渡すことができるように、できれば、租税法以外の法律も基本的な勉強をしておきたいところです。憲法、民法など代表的なものをご紹介します。

① 民法 道垣内弘人『ゼミナール民法入門』(日経新聞社、第4版、2008)
民法で積み重なった膨大な研究の成果が租税法の判断の基礎にもなります。

② 民事訴訟法 伊藤真『伊藤真の民事訴訟法入門』(日本評論社、第4版、2010)
裁判の流れを知ることは判例研究の第一歩です。

③ 憲法 芦部信喜『憲法』(岩波書店、第6版、2015)
税法の基本原則も憲法から。芦部憲法は憲法の超定番テキストです。

④ 法令解釈 林修三『法令解釈の常識』(日本評論社、1975)
文理を離れた解釈は、どんな時に行われるのか。法令解釈の基本テキストです。

● 法廷見学

判決分を読むようになると、その様子がイメージされます。テレビで見るように裁判長を正面に原告被告が対立するイメージの法廷もありますが、ラウンド法廷という会議室のようなところで行う場合もあります。これを機会に裁判所に行って法廷や裁判を見学されてみてはいかがでしょうか。

最高裁判所一般見学コース
http://www.courts.go.jp/saikosai/kengaku/tyosyakengaku/e_course/index.html
傍聴はできないようですが、大法廷の15人の裁判官席の前に立つと身が引き締まる思いがします。

個人での裁判傍聴(東京地方裁判所)
http://www.courts.go.jp/tokyo/kengaku/kozin_boutyou/

裁判所では、毎日たくさんの裁判が行われ、その多くは任意に傍聴することができます。
租税訴訟などの行政訴訟は通常民事第2部か第3部あるいは第38部で行われるようです。
国に厳しい判決を連発したことで有名な藤山雅行裁判官も東京地裁民事第3部に所属した裁判官です。(酒席で「国破れて3部あり」といったとかいわなかったとか。)

● 参考文献の整理

“If I have been able to see further, it was only because I stood on the shoulders of giants.” Isaac Newton
「私がより遠くを眺めることができたとしたら、それは、巨人の背中に乗っていたせいである。」アイザック・ニュートン

論文は、先行研究という権威の上に筆者がさらに独創的な研究成果を重ねていくものです。その基本となるのが参考文献の収集です。研究計画書の作成の際に集めたものは入学後も使うことになりますので、まずは、段ボール箱や厚目のバインダーを用意して、入学前に一か所にまとめてしまいましょう。そして、最低限、収集した文献のリストを作成するとともに通し番号を振って、見つけやすくしておいてください。
また、修士論文を国税審議会に提出する際には、参考文献リストが必要になります。教授によっては、「参考文献リストを特につけなくていいよ」という方もいらっしゃると思いますが、二度手間になるので、必ず作成するようにしましょう。

修士論文では、少なくとも400字に一つ程度の引用が必要になります。6万字の論文であれば、引用数は150以上必要になります。実際には、これ以上の文献に当たることになりますので、引用したい文章がどこに書いていたか、すぐにわからなくなります。私は、EXCELで独自のデータベースを作成しました。少なくとも、筆者、発行年、掲載誌はわかるように管理するようにしてください。できれば、スキャナーを利用してPDF化するとなくなることがなく、文字検索ができるなど管理が容易になります。

終りに

入学までにも、多くの方々にお世話になったことと思います。そして、入学後も、仕事を切り上げて授業に出たり、家事の手伝い、親に学費の補助を得たり等々、周りの方にご協力いただかなくてはならないことだらけです。
私の友人で、奥様の理解が得られず、入学後、すぐに休学された方もいました。親しき中にも礼儀ありです。入学までのこの機会に、会社の上司、同僚、ご家族など、お世話になった方に、ご報告とともに感謝の気持ちをお伝えください。