基礎知識を定着させるための勉強方法について
チュートリアル通信
チュートリアル通信では、大学院に合格したKALSのチューターが、勉強法や参考図書、研究計画書について、各大学院の様々な情報や、心理士事情など皆さんに有益となるようなコンテンツをお送りしていきます。日々の勉強の合間の息抜きとして、是非ご覧になってみてください。
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基礎知識を定着させるための勉強方法について
新宿校チューター:髙橋明希
こんにちは。新宿校・心理系チューターの髙橋です。
寒い日が続きますね。皆さま、風邪などひかれてないでしょうか?勉強するのは大事なことですが、体を壊しては大変ですから、あまり無理はなされないようお気をつけ下さいね。
さて、先日心理実力診断テストが行われたかと思います。皆さまいかがだったでしょうか?大学院受験は全国模試などがないため、今のご自身の学力を把握するためにはいい機会かもしれません。良く出来たら喜んで頂き、もしあまり結果が芳しくなくてもどうか気にされないで下さい。ご自身の志望校で心理実力診断テストと全く同じ問題が全問出題されるということは稀だと思いますから。
大学院入試で出題される問題は、大学入試と異なり学習指導要領に則っていないため、各大学院の独自性が反映され、出題傾向が異なります。ゆえに、志望校の過去問を分析しそれに沿って勉強されるのが一番効率は良い勉強方法だと考えられます。しかしながら、私が受講生時代は心理学初学者で心理学の基礎知識が全くなかったため、そもそも分析したところで“この用語は何心理学の用語なのか?”“この問題は何に関係する参考を見れば解けるようになるのか”などがわからず、手も足も出ない状態でした。
もともと私自身も心理学初学者だったこともあり、カウンセリングの際によく“初学者の専門科目の勉強方法について”ご質問を頂くことがあります。そこで、今回はそのようなご質問を頂いた際にお答えしている、現役時代に私が行っていた基礎知識を定着するための勉強方法についてお話ししたいと思います。もちろん、もっと効率の良い勉強方法もたくさんあるかと思いますので、参考程度に聞いていただければ幸いです。
<具体的な手順>
私が勉強する際には『心理学概論』のテキストに沿って勉強しました。
1.まず各講の始めのページを開きます。例えば「第5講 記憶」はこのようになっています。
(河合塾KALS「大学院入試対策講座 基本講習 心理学概論」 p.78)
この記憶の範囲を理解するために、【本講義の狙い】の項目毎にまとめます。
例えば、「第5講 記憶」の講の【本講義の狙い】を見てみると、“①記憶の3過程の定義を理解”とあります。よって記憶の3過程について説明出来るようにします。
2.ノートにキーワード・ポイントを転記し、テキストの該当箇所(記憶の3過程について説明されているページ)を読みます。
3.キーワードを用い、ポイントを踏まえながら、“記憶の3過程”について何も見ずに200~300字程度で説明してみます。
※この際に上手くまとめられなくても全く構いません。重要なのは今の状態では説明できないことを実感することです。
4.テキストを開き、記憶の3過程について簡単にノートにまとめます。
箇条書きにしたり、文字だけではわかりにくい場合は表や図、イラストなどを用いると良いでしょう。
自分が知識として落とし込みやすい形に変換することが重要だと思われます。
ノートの記入例
5.まとめ終わったら、テキストを閉じ自分で簡単にまとめた文章なども隠し、何も見な
い状態で、先ほどと同様に200~300字程度で、記憶の3過程について説明してみます。
6.テキストを開き添削します。といっても模範解答などはありませんので、テキストの記述を参考に、足りてなかった情報や説明が不明瞭なところなどを直すといいでしょう。
7.6で満足いく説明が出来なかった場合は、またテキストを閉じ何も見ない状態で説明してみましょう。この繰り返しで次第に上手く説明できるようになってきます。完璧を突き詰めると時間がいくらあっても足りませんので、ほどほどで大丈夫です。
テキストに載っている全ての用語を説明出来るようになるのが本来はベストだとは思いますが、時間的にも体力的にも難しいと思われます。その点、この方法だと【本講義の狙い】だけ説明出来るようになればいいため、実行もしやすいかと思われます。もちろん全ての用語を網羅できるわけではないというデメリットはありますが、例えば“記憶の3過程”ではなく“保持(貯蔵)”について説明を求められた際に、記憶の3過程をまとめた際の知識として頭に入っているため芋づる式で周辺知識が引きずり出しやすく、完璧に説明は出来なくとも全く何も書けないということは少なくなります。
いかがでしたでしょうか?私は個人的にはこの勉強方法は自分に合っていたのですが、皆さまには皆さまにフィットした勉強方法があるかと思いますので、どうぞ自分に合った勉強方法を探してみてください!
寒い日が続きますね。皆さま、風邪などひかれてないでしょうか?勉強するのは大事なことですが、体を壊しては大変ですから、あまり無理はなされないようお気をつけ下さいね。
さて、先日心理実力診断テストが行われたかと思います。皆さまいかがだったでしょうか?大学院受験は全国模試などがないため、今のご自身の学力を把握するためにはいい機会かもしれません。良く出来たら喜んで頂き、もしあまり結果が芳しくなくてもどうか気にされないで下さい。ご自身の志望校で心理実力診断テストと全く同じ問題が全問出題されるということは稀だと思いますから。
大学院入試で出題される問題は、大学入試と異なり学習指導要領に則っていないため、各大学院の独自性が反映され、出題傾向が異なります。ゆえに、志望校の過去問を分析しそれに沿って勉強されるのが一番効率は良い勉強方法だと考えられます。しかしながら、私が受講生時代は心理学初学者で心理学の基礎知識が全くなかったため、そもそも分析したところで“この用語は何心理学の用語なのか?”“この問題は何に関係する参考を見れば解けるようになるのか”などがわからず、手も足も出ない状態でした。
もともと私自身も心理学初学者だったこともあり、カウンセリングの際によく“初学者の専門科目の勉強方法について”ご質問を頂くことがあります。そこで、今回はそのようなご質問を頂いた際にお答えしている、現役時代に私が行っていた基礎知識を定着するための勉強方法についてお話ししたいと思います。もちろん、もっと効率の良い勉強方法もたくさんあるかと思いますので、参考程度に聞いていただければ幸いです。
<具体的な手順>
私が勉強する際には『心理学概論』のテキストに沿って勉強しました。
1.まず各講の始めのページを開きます。例えば「第5講 記憶」はこのようになっています。
(河合塾KALS「大学院入試対策講座 基本講習 心理学概論」 p.78)
この記憶の範囲を理解するために、【本講義の狙い】の項目毎にまとめます。
例えば、「第5講 記憶」の講の【本講義の狙い】を見てみると、“①記憶の3過程の定義を理解”とあります。よって記憶の3過程について説明出来るようにします。
2.ノートにキーワード・ポイントを転記し、テキストの該当箇所(記憶の3過程について説明されているページ)を読みます。
3.キーワードを用い、ポイントを踏まえながら、“記憶の3過程”について何も見ずに200~300字程度で説明してみます。
※この際に上手くまとめられなくても全く構いません。重要なのは今の状態では説明できないことを実感することです。
4.テキストを開き、記憶の3過程について簡単にノートにまとめます。
箇条書きにしたり、文字だけではわかりにくい場合は表や図、イラストなどを用いると良いでしょう。
自分が知識として落とし込みやすい形に変換することが重要だと思われます。
ノートの記入例
5.まとめ終わったら、テキストを閉じ自分で簡単にまとめた文章なども隠し、何も見な
い状態で、先ほどと同様に200~300字程度で、記憶の3過程について説明してみます。
6.テキストを開き添削します。といっても模範解答などはありませんので、テキストの記述を参考に、足りてなかった情報や説明が不明瞭なところなどを直すといいでしょう。
7.6で満足いく説明が出来なかった場合は、またテキストを閉じ何も見ない状態で説明してみましょう。この繰り返しで次第に上手く説明できるようになってきます。完璧を突き詰めると時間がいくらあっても足りませんので、ほどほどで大丈夫です。
テキストに載っている全ての用語を説明出来るようになるのが本来はベストだとは思いますが、時間的にも体力的にも難しいと思われます。その点、この方法だと【本講義の狙い】だけ説明出来るようになればいいため、実行もしやすいかと思われます。もちろん全ての用語を網羅できるわけではないというデメリットはありますが、例えば“記憶の3過程”ではなく“保持(貯蔵)”について説明を求められた際に、記憶の3過程をまとめた際の知識として頭に入っているため芋づる式で周辺知識が引きずり出しやすく、完璧に説明は出来なくとも全く何も書けないということは少なくなります。
いかがでしたでしょうか?私は個人的にはこの勉強方法は自分に合っていたのですが、皆さまには皆さまにフィットした勉強方法があるかと思いますので、どうぞ自分に合った勉強方法を探してみてください!