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VOL.5 口頭試問対策

2023年度
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チュートリアル通信では、勉強法や参考図書、研究計画書について、各大学院の様々な情報など皆さんに有益となるようなコンテンツをお送りしていきます。日々の勉強の合間の息抜きとして、是非ご覧になってみてください


口頭試問対策

新宿本校チューター:鹿島 

◆ご挨拶

 初めまして!新宿本校でチューターをしております、鹿島と申します。
 8月に入り、そろそろ秋の受験シーズンが本格化してくるころかと思います。チュートリアル通信では、これまで研究計画書作成、小論文対策についてお伝えしてきましたが、今回は、口頭試問対策についてお話したいと思います!

◆面接マナー

 まずは、意外と疎かになりがちな面接マナーからお伝えしたいと思います。
 ① 時間に余裕をもって会場に!
 ② フォーマルな服装、清潔感のある身だしなみで!
 ③ 入退室のマナーも大切に!
 ④ 着席時、背筋はピシッと伸ばすこと!
 ⑤ 「話す」だけではなく、きちんと「聞く」、会話のキャッチボールを大切に!
 これらは、「超」基本的なマナーですよね。そして、これら以外にも、基本的なマナーがあるかと思います。面接慣れしていない学生さんも、ある程度マナーを押さえている社会人の方も、当日、戸惑うことのないよう、面接マナーについて改めて確認しておいてくださいね!

◆口頭試問の位置付け

 そもそも、口頭試問は何のために実施されるのでしょうか?
 様々な回答があるかもしれませんが、私自身は次のようなイメージをもっています。

1)きちんとコミュニケーションを取れるかどうか。
面接官(教授等)は、約2年間、修士論文の指導をする立場にあります。この「2年間」を長いととらえるか、短いととらえるかは人それぞれかと思いますが、面接官が、「指導教員として、目の前の受験生と上手くやっていけるだろうか?」、「2年間という期間で、目の前の受験生に修士論文を執筆させることは可能だろうか?」等、考えることは自然かと思います。
これは、税法の基礎知識や能力的な観点ではなく、シンプルに、「きちんとコミュニケーションを取れるかどうか」ということです。多少、知識や能力が不足していたとしても、「きちんとコミュニケーションを取れる」のであれば、面接官は、「この受験生は指導できる(指導してあげたい)」と思って、ポジティブな評価をしてくれるはずです。

2)研究計画書を「自分の言葉」で語れるかどうか。
 皆さんは、自分の研究計画書を「自分の言葉」で語れますか?自分で作成した研究計画書なので、「自分の言葉」で語れるのは当然かもしれませんね。
 しかし、これは意外と難しいことだと思いませんか?
 極論、(こういう受験生はいないと思いますが、)研究計画書自体は、他人のものをコピー&ペーストしたり、判決文や参考文献を継ぎ接ぎしたりして、作成することも可能です。一方、当然ながら、口頭試問は、対面でのコミュニケーションなので、研究計画書のようにコピー&ペースト等はできませんね。
 つまり、口頭試問は、自分の研究計画書をしっかりと理解できていないと、対応できないということです。面接官は、税法のプロフェッショナルですので、受験生がきちんと理解しているかどうかは、すぐに分かります。自分で作成した研究計画書だからと油断せずに、改めて、内容を理解したうえで、「自分の言葉」で語れるように準備しましょう!

◆口頭試問対策

 以上を前提に、口頭試問対策として、次の2点をお伝えします!

1)基本的質問に対しては、しっかりと準備を!
口頭試問では、多くの場合、出願書類(志望動機書や研究計画書等)ベースで、質問が行われます。自己紹介や志望動機(大学院に入学したい理由及び数ある大学院からその大学院を選んだ理由)、研究計画書の概要については、各3分程度で、簡潔に説明ができるように準備しましょう。
必ず、何回も練習してくださいね。
なぜでしょうか?
理由は、これらの質問をすると、「受験生がきちんと準備をしてきたがどうか」が一発で分かるからです。面接官は、「当然、最低限の準備はしてきているだろう」という前提で質問しますので、このような基本的な質問でもたつくと、かなりネガティブな評価になるでしょう。
 そして、そのうえで、研究計画書関連を中心に、幅広く想定問答を作成し、自身の考えを整理しておきましょう。

2)難しい質問があっても冷静に対応を!
どれだけ準備をしても、答えにくい難しい質問がされることはあります。
その際は、焦らず、まずは、「質問内容」の理解に努めてください。つまり、「質問内容は○○という理解でよろしいでしょうか?」等、面接官に確認しましょう。
そして、質問内容を理解したうえで、「正確には分かりませんが、現時点で私が分かる範囲でお答えしますと……。」と可能な範囲で回答することで、問題に立ち向かおうとする姿勢と論理的思考力をアピールすることができるでしょう。

◆応援メッセージ

 税法大学院を目指す方には、学生、社会人等、様々な方がいらっしゃると思います。そして、それぞれが、それぞれの「想い」をもって、受験に臨まれているでしょう。
 辛いこと、大変なこともあるかと思いますが、そういうときこそ、皆さんの「想い」を大切にしてくださいね。
河合塾KALSの関係者(先生、事務局の方々、チューター等)は、皆さんの「想い」、そして、その先にある皆さんの夢を全力で応援しています。