2018年MBAチュートリアル通信

チュートリアル通信第4回 国内MBA合格者が語る!小論文対策その1

チュートリアル通信
国内MBA合格者が、試験の仕組みや国内MBA対策、MBA取得後などについて語るチュートリアル通信
河合塾KALSの大学院入試対策講座では、チューター制度を導入しています。授業での合格指導のみならず、受講生向け学習ガイダンス「サクセスチュートリアル」や個別相談(カウンセリング)などを通じて、進路・志望先に関すること、自主学習に関することなど、合格に向けてきめ細かくアドバイスをしています。

河合塾KALSの国内MBA・MOT対策講座

第4回 小論文対策その1


皆さん、こんにちは。徐々に暑くなり体調管理が難しい時期ですが、受験勉強は進んでいるでしょうか。暑い時期からの頑張りが合否を分けますので、しっかりと気を抜かず頑張りましょう。
MBA論述ファンダメンタルで出題された課題をご提出なさった方は、添削結果がお手元に届いているかと思います。手応えのあった方も、思ったほど評価が伸びなかった方も、提出課題の復習を進めることで着実に実力は伸びていきますので、引き続き課題に取り組みましょう。

本号では、皆様がご提出いただいた回答から気づいた事項を整理し、小論文対策で気を付けなければならないポイントを申し上げたいと思います。

◎「正しい」書き方について
相手に文章で意志を伝えるためには、ルールに従い文章を書く必要があります。最近はパソコンに搭載されているワープロソフト(Word、一太郎など)が発達しているため、あまり意識されなくなりました。しかし、小論文が課せられる国内MBAでは、例外なく筆記試験、すなわちご自身の手で回答を書くことになるため、ルールに従わない文章は評点が下がってしまう可能性があります。例えば、

・ 段落のはじめは1マス空けて書き始める。
・ 句読点は行頭にくるときは、手前の行の一番後ろのマス内に入れる。

などのルールは、文章を書くうえで必須といえます。体言止め(「~を中止。」など体言で文章を終えること)も間違いとまではいえませんが、読み手にとって雑な印象を与えるため小論文では控えましょう。
KALSの解答用紙は原稿用紙に準じた形式なので、文章のルールを身につけるのに最適といえます。また、レポート・論文の書き方に関する書籍も販売されていますので、気になる方はご一読することをおすすめします。

◎誤字は禁物!
試験本番で誤字は禁物です。内容は悪くなくとも、誤字が目立つ回答はそれだけで減点対象になってしまいます。これもワープロソフトの影響かもしれませんが、筆記試験ではご自身で誤字脱字をチェックする必要があります。普段から落ち着いて書く、制限時間内に回答を見直す時間を確保する、といったことを課題提出時に意識することで本番に備えることができます。
また、ひらがなで書くことが多い表現を漢字で表すケースがいくつか見受けられます。漢字を多用するのは不自然な印象を与えますし、場合によっては誤りとなる場合もあります。例えば、

・ 事(こと)
「すること」、「書くこと」というふうにひらがなで書くのが自然。「ため」、「ところ」などとともに形式名詞とよばれる用法では、ひらがなを使いましょう。
・ 出来る
「可能」を表す場合は、「~することが『できる』」とひらがなで書きます。

などがあげられます。KALSのテキストや、専門書や新書など比較的論文に近いタイプの文章に触れることで、自然な表現を身につけていきましょう。

◎下書きを活用しよう
小論文は設問に対してご自身の意見を述べていきます。「当たり前だ」と思われる方がほとんどでしょう。しかし、いざ課題に取り組んでいくと、なかなかうまくいきません。MBA論述ファンダメンタルの提出課題の回答を見ると、例えば1,200字という字数制限で大半を特定の設問に対する根拠説明に費やしてしまい、他の設問に対する回答が手薄になるケースが目立ちました。
ご自身の考えを根拠も含めて書く場合、800字、あるいは1,200字という字数は必ずしも十分とはいえません。そこで、答案に書く前に下書用紙を活用することをお勧めします。下書きと言っても、別紙に文章を書いてそれを答案用紙に写すという方法ではありません。参考までに、筆者が受験時代に活用した方法を記載します。

・ 何を問われているのかを整理し、字数配分を考える。
・ 下書用紙に自分の考えをメモや図などで表現し、回答の構成を考える。
・ 整理できた時点で、答案用紙に文章を書く。

慶應義塾大学大学院(KBS)や早稲田大学大学院(WBS)など一部の国内MBAでは、ボールペンでの回答に限定していることがあります。筆者が受験した頃のWBSでは、机に置ける筆記具自体をボールペンと修正テープ(ペン)に限っているため、下書きを入念に行い、慎重に解答用紙に記入しました。鉛筆での回答が可能な場合も、大幅な修正が必要になると大幅なタイムロスが生じますので、これらを防ぐためにも下書きの活用をお勧めします。

授業も課題も始まったばかりなので、ちょっと厳しい内容だったかもしれません。これらのことを意識して課題提出を継続すれば、本番でケアレスミスを避けながら合格答案を書くことができるはずでず。引き続き、課題に取り組みましょう。

MBAチューター