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心理・チュートリアル通信「語句説明&論述問題攻略のポイント」(1)

2022年度
河合塾KALS 臨床心理士指定大学院講座 チュートリアル通信
チュートリアル通信では、大学院に合格したKALSのチューターが、勉強法や参考図書、研究計画書について、各大学院の様々な情報や、心理士事情など皆さんに有益となるようなコンテンツをお送りしていきます。日々の勉強の合間の息抜きとして、是非ご覧になってみてください。
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語句説明&論述問題攻略のポイント(1)

名駅校チューター:落合 

みなさんこんにちは!名駅校チューターの落合です。今回は、専門科目(心理学)の勉強法についてです。
勉強の進め方の一例をあげると、9月受験の人であれば(というか私の場合は)、

(志望校が決まり次第)過去問確認→インプット期(~7月頃、といいつつ本番直前まで)→アウトプット期(7月~9月)→本番(9月)
こんな感じでした。
それでは、各時期にどのような方法で勉強していたかを説明していきます。勉強方法はそれぞれに合ったやり方があると思うので、あくまで一例と捉えて頂けると良いと思います。

①過去問の確認

「最初に過去問チェック?」と思われるかもしれません。志望校が決まってない方や、初学者の方はまずインプットする勉強をしていくのがベストでしょう。しかし、過去問を直前期になってからチェックしようとする方がいるので、「志望校が決まったらすぐに過去問チェックした方がいい」ということを強調するために、あえて1番最初に持ってきました。過去問は問題集として使用するのではなく、受ける大学の傾向をつかむために利用しましょう。どんな分野の問題が、どのような形式で、どれくらいの深さで理解していることが求められるのか、といったことを過去問から読み取っておくとよいです。
インプット期に、「覚えることめちゃめちゃあるやん。どれくらいまで覚えりゃいいんや(困惑)……」と困る場面がいっぱいあると思います。
そんな時に、すでに過去問チェックを済ませてあると、「あ、この分野の問題は良く出ているから少し深めに覚えるようにしておこう」とか、「過去にこういう問題が出ていたから、これくらいは覚えて置かないと、回答を書くことはできないよな…」とか、がなんとなく把握できているので、より身を入れて記憶していくことができます。
「学生時代に読んだ本、当時はよくわからんかったけど、社会人になってからよくわかるようになったわ~」みたいなのに似てます。ただ、読んでいくだけだと頭に入れるのは難しいですが、「自分に必要な知識だ(みなさんの場合は受験にために)」と身をもって認識できていると、より頭に入りやすくなるのだと思います。

②インプット期

続いて、インプット期の勉強方法です。私がやっていた方法を二つあげます。便宜上、「インプット期」などと言っていますが、本番直前まで知識を入れるというのは続くと思います。

  • 用語ノートを作る
    ページの一番上の行に、心理学用語を一つ書いて、その下にその用語の定義を書く。さらにその下にその用語についての詳細や、関連するワードを記入していく。
    私の勉強は、このノートづくりを勉強の基本にしていました。
    ポイントとしては、「一単語につき、一ページ」を貫くことでしょうか。単語によっては、「一ページも書くことないし、もったいない」と思う方もいると思います。
    しかし、そこの余白を作っておくことが、大事だと私は思っています。勉強を続けていると、「この用語とこの用語は関連してたのか!」「この用語にはそんな理論もあったのか!」など気づきが増えてくることが多いです。そしてそのような新たな気づきは、後で説明するアウトプット期に増えることも多いです。なので、ノート作りをメインにしている段階では、きちんと余白を作っておくと良いです。また、一単語一ページでノートを作ると、当然ですが、ページ数が増えます。そして、ノートの冊数も増えてきます。するとどうでしょう、「自分、めっちゃ勉強してるやん!」という気分になってきますよね。これ、意外と自信につながります。受験にはそういう勘違いもある程度必要ですよね。
    でも、そんなにノートがたくさんになったら持ち歩くの大変。と思う人もいるかもしれません。そんな人のためには、次の単語カードを活用する方法も紹介してみます。
  • B6カードを活用する
    「B6カード」とか「京大式カード」なんで検索してもらうと出てくるカードがあります。ボール紙というか、硬めの素材でできたカードで、非常に使いやすいです。私は、なかなか頭に入ってくれないことを、このB6カードを使っていました。カードの表に覚えにくい事柄を書いて、裏にその説明を書く。このカードを定期的に見返すことでだんだん頭に入れるようにしていました。また、受験当日は、このカードファイルだけ持って行って試験直前まで眺めるようにしていました。
③アウトプット期

試験が近づいていたら、問題を解くなどアウトプットの練習をしてみましょう。覚えたつもりのことでも、いざ何も見ずに書くとなると、難しいことに気づくと思います。また、ここで問題を解く中で、もう少し知識を増やさないと論述できないな、とか、あの単語とこの単語の関連を理解していたらもっと色々書けたなとかに気づくと思います。そうしたら、必要と感じた知識をインプットし直しましょう。「アウトプット期」と言いつつ、やはりインプットは続きます。用語ノートの余白に新たに覚えたことを埋めていく時期というイメージです。また、過去問を時間を測って解くということもしてみましょう。この時、すでに見たことある問題なのに?と思うかもしれませんが、いざ論述してみようとすると難しいものです。充分練習になりますし、時間感覚を掴むことができます。
アウトプットの練習は、「この解答でいいのかな?」と迷うことも多いでしょう。そういうときは、KALSの先生方に見てもらったり、チューターに相談してみましょう。第三者の視点から見てもらうと新しい気づきがあるかもしれません。
「心理学の勉強は覚えることが多すぎて無理〜」と思う人もいるかもしれません。過去問などからなんとなくこれくらいというのが分かってくると勉強しやすくなると思いますので、まだ過去問チェックなどしてない人は試してみてください。それでは!