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心理・チュートリアル通信「実力診断テスト(2)」

2022年度
河合塾KALS 臨床心理士指定大学院講座 チュートリアル通信
チュートリアル通信では、大学院に合格したKALSのチューターが、勉強法や参考図書、研究計画書について、各大学院の様々な情報や、心理士事情など皆さんに有益となるようなコンテンツをお送りしていきます。日々の勉強の合間の息抜きとして、是非ご覧になってみてください。
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実力診断テスト(2)

新大阪校チューター:中島 


みなさんこんにちは。新大阪校チューターの中島です。
今回は「実力診断テストの活用法」について、お伝えしていきたいと思います。

本番まで残り数週間。「限られた時間の中で、いったい何をすればいいのか…」という悩みは、意外と多くの受験生の方が直面されているかもしれません。そんな大事な時期に、不安や思いつきから、やる事を決めてしまったら、様々なバイアスがかかってしまうというのは“心理学あるある”ですよね。そこで、客観的に自分を評価する道具として、ぜひ活用したいのが実力診断テストの結果です。では、具体的にどのように活用するのかについて、さっそく入っていきたいと思います。

1. 科目ごと、分野ごと、問題形式ごとに分析

まず、科目ごとからいきます。「英語」「心理学」それぞれの順位、偏差値はどうだったでしょうか。シンプルに低い方の科目の時間配分を多めにして、対策することが大事になってきます。また、科目差にも注目してみてください。例えば、一方がガクンと低い場合は、8:2ぐらいの勉強時間比率で残り期間をあてるのもいいと思いますし、あまり差がない場合は6:4で苦手をやや重点的に行う形が考えられます。
つぎに分野ごとです。「学習」「知覚」「発達」等、分野ごとの得点はどうでしたでしょうか。得意、不得意分野については、薄々自分でも気づいておられるかもしれませんが、その主観、実は間違っていることもあるので注意が必要です。実際、私は前職で子どもにかかわる仕事をしていたのですが、「発達」分野の得点があまり取れていないことに、結果を見て初めて気づきました。おそらく“わかっているだろう”という思いこみから、対策不足になっていたのだと思います。河合塾KALSの実力診断テストでは、分野ごとに採点できるチェックシートを解答集と一緒にもらえます。苦手分野が見つかり、しかもそこが、過去問でも出題されているようであれば、その分野を総復習されるといいと思います。
さいごに、放っておけないのが問題形式ごとの分析です。「選択」「記述」等ありますが、同じ「記述」でも200字の語句説明と、800字の論述とでは、それぞれ得意、不得意があるのではないでしょうか。ちなみに私は、論述中にあれもこれも書こうとして、ものすごく時間がかかる傾向がある事に途中から気付いたので、論述は他が埋まってから最後に手を出すというルールを自分に課していました。また、記述では、自分は「内容が足らなくて減点されるタイプ」なのか、「余計な一言が入って減点されるタイプ」かを知っておくことも対策のヒントになるかと思います。

2.チューターと一緒に分析

そうはいっても、実力診断テストの結果からでは、あまり自分の傾向がはっきりしないという方もおられるかもしれません。また、実力診断テスト時には、まだ学習していない分野があったため、単純に得点比較できない場合も考えられます。そんな時は、実力診断テストの採点済み用紙と結果を持って、ぜひチューターカウンセリングにお越しください。それらを見ながら、直前期の対策について、一緒に考えていきたいと思います。せっかくのカウンセリングですから、実力診断テスト時の学習状況と、今の学習状況の違いをお伝えいただければ、より今の状況に応じた、学習のヒントが見つかるかもしれません。

3.(おまけ)失敗は“もうけもん”!

ところで、みなさんは実力診断テストの際に、何か失敗やトラブルはありませんでしたか?あったという人は、とても“ラッキー”、“もうけもん(儲け物)”です。ちなみに私のトラブルは、自分の座席が冷房直撃の場所だったことです。会場の不備とかではなく、夏場の試験では、この悲劇は必ず誰かに降り注ぎます!さて、体の芯まで冷え切った私は、実力テスト後半であえなく、腹痛と遭遇。そこからは、問題との戦いではなく、小腸および大腸との戦いになりました(笑)しかし、この経験が後に活かされることになります。なんと、入試本番、席につくと、まさかの直撃していたのです!冷房が!(すごい確率です…)ですが、本番では、ドヤ顔でカーディガンをはおり、事なきをえることができました。(ちなみにカバンの中には、貼るカイロもありました 笑)本当に、あの時の腹痛には感謝です。
似たような状況になると、人は同じような反応が生じるというのは、みなさんも心理学で学習されたかと思います。ですので、実力診断テストの際に、何かの“ラッキー”に遭遇された方は、ぜひその対策も忘れずなさってくださいね。


いかがでしたか?最後までお読みいただき、ありがとうございました。
少しおおげさかもしれませんが、実力診断テストの結果は『明日の行動の道しるべ』と言えるのではないでしょうか。ぜひ、ご活用いただき、実りある1日1日にしてくださいね。そして、その先に、みなさんの夢が待っていることを願っています。