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心理・チュートリアル通信「2022年度秋入試に向けて」(3)

2021年秋学期
河合塾KALS 臨床心理士指定大学院講座 チュートリアル通信
チュートリアル通信では、大学院に合格したKALSのチューターが、勉強法や参考図書、研究計画書について、各大学院の様々な情報や、心理士事情など皆さんに有益となるようなコンテンツをお送りしていきます。日々の勉強の合間の息抜きとして、是非ご覧になってみてください。
心理・チュートリアル通信「2022年度秋入試に向けて」(3)

名駅校チューター : 吉田  



皆さん、こんにちは。河合塾KALS名駅校、心理系チューターの吉田です。
寒さが少しずつ和らぐ季節となりましたが、まだまだ寒い日も続きますね。季節の変わり目なので、体調には十分に気を付けて頑張ってくださいね。

学生の方は春休みに入ったという方も多いのではないでしょうか?新年度に入るまでのこの時期を有意義に使いたいものですね。今回は、「勉強方法について」というテーマで書かせていただきます。最後には、「春学期が始まるまでにやっておくと良いこと」についても、少しご紹介できたらと思います。

1.勉強方法について

できる限り多くの勉強時間を確保できれば良いのですが、学生や社会人の皆さんは、勉強に使うことのできる時間が人それぞれだと思います。そのため、限られた時間の中で質の高い勉強をできるか否かは、受験勉強を進めるうえで一つの鍵になってくると思います。私が勉強の質を高めるために意識していた主なことについて、お話させていただきます。

(1)インプットとアウトプットの組み合わせ

受験のためには、まず、知識をつけることが重要ですが、記述や論述、面接に対応するためには、インプットだけでなく、アウトプットの力も非常に重要になってきます。勉強をする際も、インプットとアウトプットのバランスを意識してみると良いと思います。
人それぞれ、自分に合った勉強法があると思いますが、例えば私の場合、心理学(心理学概論・心理学)については、KALSで推奨されている「用語ノート」を作ることがとても役立っていました。具体的には、重要度の高い心理用語について、KALSのテキストなども含めた3冊ほどの参考書を使って、ノート1ページ以内でまとめていきます。なかなか時間のかかる方法ではありますが、1つの用語について、複数の参考書から多面的に理解することができるようになります。また、参考書を使って理解を深める段階はインプットと言えますが、ノートにまとめることで、同時にアウトプットの力を養う要素もあると思います。
用語ノートが終わったら、それを見返して知識を定着させていくと良いと思います。しかしこの際も、ただ見返すだけではなかなか頭にインプットされないかもしれませんね。そこで、ノートを見ずに紙に書いて一つ一つの用語について想起してみたり、誰かに伝えることをイメージして空で説明してみたりして、アウトプットの練習をすると良いと思います。実際に友達や家族に説明して聞いてもらうのもオススメです。心理学を学んでいる相手なら、お互いの勉強にもなりますし、そうでない相手でも、知らない人に分かりやすく説明することで、なおさら力がつくと思います。このようにアプトプットしながら、用語ノートを頻繁に確認すると、より定着しやすいのではないかと思います。

(2)スケジューリングの工夫

勉強の計画を立てる際、科目や内容に合わせて、自分に適した時間帯を選べると良いと思います。例えば私は、「睡眠サンドイッチ勉強法」と言われるような勉強法を試していました。インプットしたい内容を就寝前に確認し、起床後にもう一度復習するといった方法です。記憶の干渉が起こりにくい睡眠前に記憶し、起床後に再度反復学習をすることで、記憶の定着が図りやすいと言われています。また、諸説あると思いますが、睡眠中に脳が記憶の整理をしているとも言われています。せっかくですので、他にも、学習や教育、動機づけなど心理学の知見を、皆さんの勉強法にもうまく取り入れてみると良いかもしれませんね。
また、勉強を進めていく上では、自分がどのような勉強をして過ごしたかを視覚的に把握することも効果的なのではないかと思います。私は、勉強記録アプリなどを使って勉強時間とその日の内容を記録していました。このようなツールなどを活用してみても良いかもしれません。

2.春学期が始まるまでにやっておくと良いこと

(1)心理学自体の面白さに触れる

私が受験生の頃のちょうどこの時期、宮川先生が、大学とKALSの授業が一旦落ち着くこの時期は余裕ができるため、心理学に関する本を読んでみると良いとオススメされていました。これまで勉強を進めてきて興味を持ったトピックについて気になる本を読むことで、理解が深まると思います。「受験勉強のため」という意識から一旦離れて、純粋に心理学の面白さに触れることで、異なる視点から勉強の理解を深めることができるかもしれません。また、心理学の興味に関する自己理解を深めることにもつながるかもしれませんね。本屋に行ってみて様々な本のタイトルを眺めているだけでも興味が広がって面白いと思うので、ぜひ本に触れてみてください。

(2)春学期から受験勉強を進めていくための準備をする

少し余裕のある今の時期に、春学期が始まってからも受験勉強に集中して取り組んでいくための準備をしておくと良いかもしれないですね。例えば、受験校について調べたり、過去問を入手したりなどといったことは、今のうちにしておくと良いと思います。また、卒論などを少しでも進めておくことで、直前期に受験勉強に専念することができるでしょう。卒論などに使う文献や受験勉強で使う資料などのファイリングや、部屋の整理・整頓など、普段なかなか出来なかったことをしてみると、スッキリとした気持ちで新学期を迎えることができるかもしれませんね。

いかがでしたでしょうか?今回の通信を参考までに、皆さんに合ったより良い勉強法を見つけていっていただけると嬉しいです。