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チュートリアル通信第7回 JBCC(MBAのビジネスコンペ)報告

チュートリアル通信
国内MBA・MOTチュートリアル通信
河合塾KALSの大学院入試対策講座では、チューター制度を導入しています。授業での合格指導のみならず、受講生向け学習ガイダンス「サクセスチュートリアル」や個別相談(カウンセリング)などを通じて、進路・志望先に関すること、自主学習に関することなど、合格に向けてきめ細かくアドバイスをしています。以下は、MBAチューターから皆さんへのメッセージです。今後の受験対策のご参考にしてください!
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河合塾KALSの国内MBA・MOT対策
第7回 JBCC(MBAのビジネスコンペ)報告
MBAコンペの様子


◎JBCC(日本ビジネススクール・ケース・コンペティション)について
今年もJBCC(日本ビジネススクール・ケース・コンペティション)が開催されました。JBCCとは、全国のビジネススクール生が大勢参加する国内有数のビジネスコンペです。日本企業が抱える問題をテーマに、毎年ある1つのオリジナルケースが課せられます。今年はあるアパレルメーカーの再生戦略、成長戦略について取り組みました。
予選を通過し、本選に進出した僅か20チームの中になんと3チームも、2015年にKALSを卒業したメンバーの所属するチームが選ばれました。KALSでの学びがMBA生活に活きている証かもしれません。
入学後の学生生活をイメージする上で、ご参考になれば幸いです。コーヒーブレイクとして、よろしければご一読ください。


◎開催規模
JBCCへの参加学校数、参加者数は年々増加傾向にあります。

開催校の変化
(出所;JBCC公式HP http://jbcc.jimdo.com/大会情報/

開会式の運営委員スピーチによると、2016年は165チームがエントリーしたそうです。本選には20チームが進出しました。


◎今年のテーマ
営業利益が2期連続赤字になったアパレルメーカーのリバイバルプランを考えることがテーマでした。縫製工場を起源とする老舗メーカーで、創業者一族が実質的なオーナーです。主人公は社長として社外から招かれ、再建を託されました。
問題把握のフェーズでは、会計への深い理解と読解力が必要となります。財務諸表や売上データを見て、赤字の要因が何であるか考えます。また、外部環境の変化を捉え、なぜこのような苦境に立たされているのか検討します。
短期的な施策として、何らかの止血手段を打たなければなりません。長期負債に着目し、資金繰りについて言及すべきと主張したチームや、海外工場売却を主張したチーム、大幅な人員削減案を打ち出したチーム、チャネル変更、ブランド撤退について述べたチームもありました。
長期的な成長戦略は、各チームのアイデアに創意工夫がありました。例えば、中国市場への進出、ECチャネルでの3D試着、ペット服の展開、医療機関とコラボレーションしたマタニティドレス、ベンチャー企業買収などの提案がありました。
審査員の一人は「再生戦略にはある程度の正解がある。大切なのはリアリティ。成長戦略はクリエイティブ。こういう状況だからこそ、イノベーションが求められる。」とコメントしておられました。


◎結果と各学校の特徴
2016年は、優勝が慶應義塾、二位が一橋でした。特別賞に慶應義塾(優勝チームとは別のチーム)とグロービスが選ばれました。優勝チームは、経営理念の意味を大切にし、熱のこもったプレゼンテーションを行いました。分析の深さはもちろん、ケースへの思い入れや気迫を感じさせ、会場がある種の感動に包まれました。二位の一橋は、審査員から問題の構造分析の深さを讃えられていました。
最も応援が盛んだったのはグロービスです。はちまきを巻いた応援団が会場に大勢いらっしゃいました。出場者メンバーが愛されている証拠ですね。立教は、会場に学校旗を飾っていました。早稲田は応援者が揃いの学校Tシャツを着て臨んでいました。慶應も大勢が応援にきていました。各学校の団結力を感じます。
カウンセリングで、MBA進学理由に「人脈づくり」を挙げられる方が多くいらっしゃいます。学校生活を送っていると、級友は何よりの財産だと感じます。受験は大変ですが、その先には優秀な仲間たちとの出会いが待っています。この記事が少しでも受験勉強のモチベーションになれば幸いです。

チューターからメッセージ