心理・チュートリアル通信「専門科目(心理学)の学習法」(2)
「専門科目(心理学)の学習法」(2)
こんにちは。名駅校チューターの茂苅です。今回のチュートリアル通信では、心理学の勉強について、用語ノートを用いたインプットの方法を中心にお話したいと思います。
【知識をインプットする】
私は、授業の予習については事前にテキストをさらっと読む程度で、復習に力を入れていました。授業の内容を思い出しながら、用語ノートを作成するという形だったので、今回は用語ノート作りを中心にお話します。
用語ノートを作成については、膨大な時間がかかるので賛否両論あると思います。ただ、私にとっては一番知識を増やすことができたと感じる方法だったなと思っています。
用語ノートの作り方
①KALSのテキストからまとめる用語を決める。
まとめる用語の決め方としては、太字になっているものは基本必須で、細字でも頻出用語ならまとめる、まれな用語の場合は余力ができた時にまとめるとして印をつけておくという風に優先順位をつけていました。また、受験校が決まっている場合は、過去問から出題範囲と傾向を確認して、頻出分野の用語は詳しくまとめる、あまり出ない分野は読めば理解できる程度にして効率よく進めていくことも意識していました。
②テキスト以外に専門書等を用意して辞書的に用いて情報をまとめる。
使用した書籍
○心理学一般…有斐閣の「心理学」や、東京大学出版会の「心理学」等
○臨床心理学…有斐閣の「臨床心理学」や、ミネルヴァ書房の「よくわかる臨床心理学」等
専門書は最初から読み進めても頭に入ってこなかったので、用語を索引で調べて該当の部分を読むという形で、辞書的に用いていました。こうして読んでもわからない時には、KALSのテキストに戻ったり、臨床心理士指定大学院対策用の参考書で確認したりしてから、専門書を読むようにしていました。
一番重要とされるのは“定義”を書くことですが、私はまとめの最後に定義を書くことにしていました。まとめる順番としては次の通りです。(1)テキスト、専門書2冊の3つを並べて、見比べて、全てに書かれている内容は重要な情報として書く。(2)2冊に書かれている内容は次に重要として書く。(3)1冊にしか書かれてない内容は、自分の中で理解できたら書く。理解するのが難しい場合には、ひとまずページ数だけメモをしておく。この過程を経た上で、一番しっくりくる定義を簡潔に作成していました。
※ここで意識していたこと
・自分が理解できていない文章をそのまま書かない
ただ写すだけの作業は労力の無駄遣いとも言えます。ここでいかに自分の頭を動かして理解しようとするかということが、少しでも頭に残ることにつながると考えています。(人間はどうしても忘れるものなので、復習した時に絶望しないでくださいね。少しずつ思い出す深さが深くなっていけるよう、何回も理解し直すという作業が大切だと感じています。)
・エピ―ソード記憶に結びつけて考えてみる
現実場面に当てはめて理解できるようなものは、自分が実際に体験したことと結びつけると忘れづらいような気がしています。
※その他、気をつけたこと
・用語は体系的に覚えていくことを意識する
どの分野の用語であるか、類似した用語は何かを意識しながら覚えるようにしていました。こうすることで、英語の読解をする時にもひとつの用語がわかると、この分野だから…近いのはこのあたりの話だな…とピンと来ることもありました。
【アウトプットの練習】
最初は何も見ずに思い浮かんできたものを何でもいいので書いてみる。そして、作成した用語ノートを答えとして、参照しながら重要な内容が入っているのか確認をする。不十分だと思ったら次の日以降にもう一度簡単にチャレンジする。これらのことを繰り返していました。ここでも、過去問で出る分野、方法を中心に取り組んでいました。
【その他】
今から受験勉強するなら変えるかもしれないこと
タブレットを活用すると思います。受験生時代は、ルーズリーフを用いて勉強していましたが、かさばって持ち歩きづらいこと、後から付け足したい内容ができたときに思うように書き込みづらいことが難点でした。もちろん、メリットとして、これほど勉強したから大丈夫という安心感につながり、受験当日もお守りのように持って行けたということもあるのですが…。一方、タブレットは使い方次第で、ワード検索することもできたり、後から色を簡単に変えることもできたり、汚くなることもなかったり…たくさんメリットがあるように思っています。もちろん、どの位勉強して来たか可視化しづらい、目が疲れるというようなデメリットもありますね。どれを取るかは人それぞれですね。
最後に伝えたいこと
どんな勉強方法が合うのか、それは人それぞれです。今日ご紹介した方法も、全てを網羅できているわけではありません。そのため、ぜひ色んな人と勉強方法について話してみていただきたいです。自分では思いつかないような、素敵な方法が見つかるかもしれませんね!