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鎌チューター(新宿本校)第4回勉強方法について(専門、英語)

チュートリアル通信
勉強方法について(専門、英語)

新宿校チューター:鎌 彩絵
みなさん、こんにちは!
河合塾KALS新宿校、チューターの鎌です。
そろそろ春入試の出願の時期ですね。
今日は「勉強方法について(専門、英語)」というテーマでチュートリアル通信を書かせていただきます。

これから臨床心理士指定大学院入試のための勉強を始めるという方や勉強方法を見直したいという方の参考になれば幸いです!





◆臨床心理士指定大学院の試験形式◆

多くの大学院では、筆記試験と面接試験が行われます。
筆記試験では①専門科目(心理学)、②英語、③小論文が課されることが多いです。
面接試験では志望動機や研究計画書、将来のビジョンなどについての質疑応答が行われるのが一般的です。
今回の通信では筆記試験のうち、①専門科目(心理学)と②英語の勉強方法についてご紹介します。





◆①専門科目(心理学)◆
 
専門科目の出題形式は一般的に
(1)用語説明
(2)論述
(3)空欄補充・マークシート
からなります。以下にそれぞれの勉強方法をご紹介しますので、ご自身の志望校の出題形式に合わせて勉強を進めてくださいね!

(1)用語説明
心理学用語の説明を求める問題です。多くの場合、200字前後での記述が求められます。

対策Ⅰ
志望校の用語説明問題の出題領域を確認する。
→領域を把握することで効率よく準備ができます。社会心理学・認知心理学・統計学・脳や神経・教育心理学などは出題しない学校もあります。また臨床心理学ばかり出るという学校もあります。

対策Ⅱ
200字記述の(自分なりの)模範解答を作る。
→3冊前後の参考書を用いて、心理学用語の模範解答を作ります。200~220字の解答を作成すると様々な学校に対応しやすいです。作るべき用語は志望校の出題領域の用語を中心に行います。私は複数の参考書の索引を見て、重複している用語から作成しました。解答は定義+提唱者+関連研究や知見を組み合わせて作成します。ただし具体例は文字数を取るだけで得点につながりにくいのでなるべく含まないようにします。

※私が実際に使用した参考書
・『心理学』無藤隆ら、有斐閣 /『臨床心理学』丹野義彦ら、有斐閣 /『心理学辞典』中島義明ら、有斐閣 /『認知心理学』箱田裕司ら、有斐閣 /『発達心理学(キーワードコレクション)』安藤寿康ら、新曜社 /『臨床心理学 頻出キーワード&キーパーソン』心理学専門学校ファイブアカデミー、ナツメ社 /『社会心理学 キーワード』山岸俊男、有斐閣双書 /『現代心理学への招待』塚本伸一・堀耕治、樹村房 /『臨床心理士等心理系大学院院試&資格試験のための心理学標準テキスト'17~'18年版』浅井伸彦、秀和システム
・河合塾KALSの『心理学概論』『心理学』のテキストおよびレジュメ

対策Ⅲ
作成した解答を何もみずに繰り返し書いてみる。
→作成した解答を(一言一句ではなくていいので)暗記して実際に書いてみます。覚えるのには時間が必要ですが、これをすることで確実に用語説明の点数を取れます。
また書く練習をするときは実際の解答用紙のサイズ(A3かB4の横書きが一般的)で一行何文字くらいかけるのか、200字の記述にどれくらいの時間がかかるかを測ると試験のときに焦ることなくかけますよ!

(2)論述
主に臨床心理学に関する(基礎心理学が出ることもあり)長文の論述を求める問題です。
文字数は300字程度の問題から1200字求める問題まで幅が広いので志望校の傾向に合わせた対策をしましょう。

対策Ⅰ
志望校の出題傾向を確認する。
→文字数、出題されやすいテーマ、試験で解答にかけられる時間などを確認します。

対策Ⅱ
スタンダードな問題を解いてみる。
→論述と聞くと答えがないから難しいと身構えてしまう人もいるかもしれません。
確かに明白な答えはないものの、テーマごとに書くべき要素や聞かれやすい題材は比較的パターン化されているので、スタンダードな問題を確実にとれるように、解答の練習をしましょう。
※私が実際に使った参考書
・『公認心理師・臨床心理士大学院対策 鉄則10&過去問30 院試実戦編』坂井剛、KS新書
・河合塾KALS『臨床心理学論述演習』のテキストおよびレジュメ

対策Ⅲ
志望校の過去問を解いてみる。
→学校ごとに出題の傾向・解き方のパターンはなんとなく決まっています。
手に入るだけの過去問を繰り返し解くことで、思考パターンと時間感覚が身に付きます。

対策Ⅳ
他校の過去問を解いてみる。
→過去問を解くことは重要ですが、同じ学校で同じ問題が出ることはありません。
志望校の出題されやすいテーマに近い問題を出している他校の過去問を解くことで、テーマに対する理解が深まります。

対策Ⅴ
解答を誰かにみてもらう。
→大学院入試の過去問は基本的に模範解答がありません。
そのため、解いただけでは今の知識のアウトプットは出来ますが、新たな知識のインプットがありません。周囲の臨床心理士指定大学院を受験する人や先生に見てもらい、アドバイスをもらいましょう。

(3)空欄補充・マークシート
純粋な心理学の知識を問う問題です。解答を書かせるものや選択肢から選ぶものなど様々あります。
用語説明や論述などのように文章を書く力は求められませんが、マイナーな知識をきかれることも多く、(1)や(2)とは別の対策が必要です。

対策
臨床心理士試験の勉強をする。
→基礎的な内容であれば、(1)や(2)の対策で対応可能ですが、マイナーな知識を求めるものは臨床心理士試験の内容でカバーすることが可能です。
ただし、心理検査の結果の解釈方法などは入試段階では学んでいない前提なので飛ばしてもいいと思います。

※私が実際に使った参考書
・『一発合格!臨床心理士試験 一問一答問題集&最重要キーワード』心理学専門学校ファイブアカデミー、ナツメ社
・河合塾KALS『心理学』のテキスト




◆②英語◆
英語の出題形式は一般的に
(1)全文和訳
(2)部分和訳
(3)要約
(4)その他 ※下線部のthatを具体的に説明しなさい。/ 単語を日本語訳しなさい。 など
からなります。(4)は学校によって問題形式に幅があるので(1)~(3)についてご紹介します。
その前に、どの形式にも共通する勉強法をご紹介します。

まず初めに単語の暗記と簡単な文構造の把握は必須です。
単語は心理学用語と一般用語のどちらも覚える必要があります。辞書持ち込み可の学校もありますが、基本的に電子辞書の使用は認められず、試験中に調べると時間がかかってしまうので、辞書持ち込み可でも暗記するのがおすすめです。文構造の把握が苦手な方は大学受験向けの参考書を使用するのがおすすめです。
※私が実際に使った参考書
『英単語ターゲット1900』宮川幸久ら、大学JUKEN新書 /『心理院単』山崎有紀子、ナツメ社 /『ポレポレ英文読解プロセス50』西きょうじ、代々木ライブラリー

(1)全文和訳
全文和訳では精読よりも全体として文意がとれているかどうかが見られます。
単語ごとの直訳ではなく、意訳を意識しましょう。過去問や心理学の英語論文などを、時間を決めて訳した後に読み直すと日本語的に、あるいは論文的に意味が通らないことが起きがちです。それを繰り返し復習することで意訳やニュアンスの取り方が身に付きます。

(2)部分和訳
多くの部分和訳の場合、構文や熟語、代名詞などが含まれており、文意を理解したうえで精読が求められます。ただしここでも直訳よりも意訳が好まれます。
構文や熟語が苦手な方は大学受験向けのテキストで復習しましょう。

(3)要約
全体の文意を理解したうえで、要旨を中心にまとめる力が求められます。
英語長文では抽象的表現(具体例やことわざなど)→具体的表現(結論や知見など)の構成が多いため、頭からまとめようとするとまとまりきらなくなりがちです。各段落や全体で重要な部分を見極める練習をしましょう。

 


さて、以上で勉強方法のご紹介は終わりになります。
この勉強法はあくまで私のやっていたものなので、ご自身に合う、やりやすい勉強法を見つけてくださいね!
チューターごとに勉強方法などは異なるので他のチューターの話を聞いてみたい、もっと詳しく知りたいということがありましたら、ぜひ河合塾KALSでチューターとお話しましょう!