茂苅チューター(名駅校)第6回 大学生の早期学習
チュートリアル通信
大学生の早期学習
名駅校 心理系チューター 茂苅 梓沙
こんにちは。名駅校チューターの茂苅です。
今回のテーマは【大学生(2~3年生)の早期学習】です。
「受験するということは決めたけれど,どんな準備をしてよいかわからない」
「受験までは時間があるけれど,何から手をつけたらいいのだろう」というように,どんなことが受験に役立つのかということはわかりづらいですよね。
そんな方のために,【筆記試験】と【研究計画書】の2つの視点から,大学2~3年生のときにしておけばよかったなと思っていることをお伝えしていきたいと思います。
【筆記試験に向けて】
①専門(心理学一般・臨床心理学)について
本をじっくり読む時間が取れるのが大学2~3年生の特権だと個人的に考えています。
大学の図書館の心理学コーナーで目についた本を読む,ネットでおすすめされている本を読む,先輩から本を借りる・譲り受ける…などなど。ぜひたくさんの本に触れていただきたいです。
本を読むだけでは勉強した気にならないという方・大学3年生の方には,キーワード(用語)ごとに要点をノートにまとめていくことをおすすめしています。
「どのキーワードをまとめたらいいのかわからない」という方は,参考書で扱われているキーワードをまとめていくのがよいのではないかと思います。私は,『臨床心理士指定大学院対策 鉄則10&キーワード100 心理学編(宮川純,講談社)』を使用しました。
まとめる際のポイントなども載っているので参考にしてくださいね。
ノートにまとめる作業は時間がかかる分,早く進めようとすると単純作業になりがちです。
早めに受験勉強が始められた分,単純作業にならないように,ゆっくり意味を咀嚼しながら進めていけるといいと思います。
②英語について
院試の出題形式は大学によって違いますが,多くの大学で日本語訳を求める問題が出題されます。
他の出題形式(要約など)でも,英文で書かれている内容を日本語で説明する形になります。
そのため,日本語訳できるようになるのが目標というのが基本だと思います(志望校が決まっている方は出題形式を確認してください)。
しかし,最初から英文をスラスラ訳すことができたら困りませんよね。
そこで私がおすすめするのは,まず心理系の英単語を覚えていくということです(一般用語に不安のある方は同時に進めていけるといいと思います)。
英語が苦手な私は,『心理院単(山崎有紀子,ナツメ社)』を使用して,右ページの例文(英語で1文)を訳しながら単語を覚えるという方法をとりました。
例文がスラスラ訳せるようになってくると,英語の文章も少しずつ読めるようになってくると思います。
また,文法に不安がある人は,日本語訳できるようになるという視点から文法のポイントを押さえていけるといいと思います。
おすすめの本は,『表現のための実践ロイヤル英文法(綿貫陽,マーク・ピーターセン共著,旺文社)です。
【研究計画書作成に向けて】
①興味のあるものを探ろう
研究計画書を書くには,テーマを決めなければなりません。しかし,「まだ卒論のテーマだって決まっていないよ」という人も多いと思います。そのなかで研究計画書を書けと言われてもどうしたらよいのかわからないですよね。そんなときはまず,自分が興味のあることを探してみてください。最初はどんな本でもいいので,心理学に関係する本をいろいろ読んでみるといいと思います(※一般書の中には学術的でないものも含まれるので注意が必要です)。読みにくい本もあると思いますが,きっと「なんで?」とか「おもしろい」と思えるものに出会えると思います。興味のある事柄が決まってきたら,それに関連する本を読み進めていくといいでしょう。心理学の学習のところでも触れましたが,受験が近づいてくるとゆっくり本を読むということが難しくなってくるので,今の時間を有意義に使ってくださいね。
②論文を読んでみよう
まだ論文を読んだことがなくて抵抗があるという人もいると思いますが,タイトルを見ておもしろそうだと思うものをとりあえず読んでみることをおすすめします。学術雑誌に掲載されているものから選ぶとよいと思います。
心理学自体を学ぶだけでなく,論文の形式を学ぶことにもなります。
【その他】
学習ではありませんが,自分がどの大学院に行きたいのか探るのもよいと思います。
大学2・3年生でも,大学院入試説明会に参加することができるので,興味のある方はぜひ参加してみてください。
ホームページだけでは知り得ない情報が得られることもあります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
今回お伝えしたことを参考に,自分に合った学習法を探してもらえると嬉しいです。
ざっくりとした内容になってしまったので,興味や疑問点のある方はぜひカウンセリングでご相談ください。
また,受験を終えた先輩や他のチューターさんにも話を聴いてみてくださいね。
きっと有益な情報が得られると思います!