MBAチュートリアル通信

チュートリアル通信1月号 試験への心構え

2021年度MBAチュートリアル通信

河合塾KALSの大学院入試対策講座では、チューター制度を導入しています。授業での合格指導のみならず、受講生向け学習ガイダンス「サクセスチュートリアル」や個別相談(カウンセリング)などを通じて、進路・志望先に関すること、自主学習に関することなど、合格に向けてきめ細かくアドバイスをしています。以下は、MBAチューターから皆さんへのメッセージです。今後の受験対策のご参考にしてください!


◎冬入試までにすること

多くのビジネススクールでは、2月に冬入試の筆記試験や面接を控えています。この1か月をどう過ごすかがとても大切です。今回のチュートリアル通信では、これからできることについてご紹介します。

【筆記対策】

① 筆記試験対策のファンダメンタル・アドバンスの添削課題を3周終わらせましょう。
② 今までの解答の添削文を改めて読み、自分の弱点分析をしましょう
A4の紙に、自分がやりがちなミスをまとめ、それをしないように意識しましょう。
③ 過去問をやってみましょう。解答がなくとも、②を見て自己採点してみましょう。
  ① をやりこんでいれば自分の解答のズレにも気が付くはずです。
④ ドリルをやりましょう。解答を見ながら、そして②を見て自己採点してみましょう。
  ① をやりこんでいれば自分の解答のズレにも気が付くはずです。
⑤ 日経新聞経済教室を読み、ポイントを3つ抜きだしてみましょう。

【面接対策】

① 面接対策動画とレジメを復習しましょう。
② 想定問答を作りましょう。
③ チューターと何度も面接練習をしましょう。
④ 鄭先生の模擬面接を受けましょう。

以上のように、やることは明白です。もし上記はすでに終了していて、さらに対策をしておきたい、という人はチューターの予約をするか、鄭先生の講義前後で講師室にいるときに相談をしてみましょう。

もし、仕事が忙しくても、時間は作りましょう。
前回のチュートリアル通信でもお伝えしていますが、合格して通学することになれば、今の3~4倍の時間を勉強に費やすことになります。受験期はその練習と思って、どんなに忙しくても、10分、20分でも作り、復習の時間を設けましょう。

■10分でできること
・既に解いた筆記課題やドリルの模範解答を読み、どのような構成(設計図)かを確認する。解答の型をおさらいする。
・日経新聞の経済教室を読む。ポイントを3つ抜き出す時間がなければ読むだけでも。適度な難易度と長さの文章に慣れておく。
・研究計画書を読んで自分自身に突っ込み、深く考える 。
できることをやりましょう。

◎毎日やることの意味

「ここまで対策したのだから、少しくらい休んでも良いだろう」と考えると思います。期限を決めて休むのは良いことです。リフレッシュができ、脳の整理や知識の定着の時間としても休息は必要です。
ただし、休み続けてしまう・切り替えがうまくできない人はあと1か月のわずかな時間、毎日やり切った方が良いかもしれません。

毎日やる意味について説明します。
まず、筆記対策。これは、面接対策にも意味のあるものです。これは鄭先生も日ごろから仰っていますが、チューターも皆同意しています。
筆記試験に備えた鍛錬は、クリティカルに面接の質に反映します。なぜなら、筆記試験を解く際に最も大切なことは「質問に対して答えること」だからです。面接で聞かれたことに答える訓練に筆記試験対策がもってこいです。「筆記試験で問いに答えていない」という赤ペンが何度も入っている人は、面接でもそれが出てしまいます。面接試験の練習をいくらしても根本の「クセ」を修正できなければ咄嗟に出てしまいます。
自分は筆記試験がなく面接試験だけなので、面接しか練習しない、ということは避けてください。

また、面接練習をおろそかにすることもいけません。
模擬面接を毎日する必要はありませんが、何を聞かれるだろうかと日々考え続けることは大事です。
何を聞かれるか、というのは面接の場面を乗り切るためということではありません。
研究計画書を見返し、自分がこう考えたのはなぜなのだろうか、ということを自分でさらに深堀して考えます。
例えば、志望動機において「新規事業を軌道に乗せたい」と書いたとします。
これに対して自分へ突っ込んでください。
うまく行っていないなら撤退すれば良いのでは/苦しい状況なら転職すれば良いのでは/既に他社がやっているのになぜやるのか/本業と違う領域なのになぜやるのか/もっと儲かる事業ができるのになぜそれをやるのか/もっとうまくやるアイディアがあるとしたら何か/協業先はないのか
あらゆる突っ込みが会社に対しても自分に対してもできると思います。
深く考えることで、どんな質問が来ても返すことができます。
その場しのぎでは無理です。日々考え抜くことで、自分の言葉として答えることができます。

◎チューターへのありがちな質問とその回答

模擬面接でたまに聞かれるのが 「私の印象はどうですか」 という質問です。
これは、非常に難しいです。私が「オラオラ系で感じが悪い」と思っても、面接官は「自信があって良い」と評価する可能性があります。逆に私が「控えめだな」と思っても、面接官は「周りとうまくやっていけそうな人だ」と評価するかもしれません。
失礼なふるまいをする、声が聞こえないほど小さいなどよほど極端でない限り、自分自身の個性をぶつけましょう。

「面接で答えられない質問をされたらどうしたら良いですか」という質問もいただきます。
知識がなければ答えられないものは「存じ上げません」と答えましょう。考えても分からないものは仕方がありません。また、知識ではなく考えを聞かれたときは、その経験や知見がなくとも自分なりの考えを述べてください。そして、質問の意図が分からないときは、遠慮なく面接官に質問してください。
面接という場面を、自ら特別な場所にしないでください。緊張が高まってしまいます。面接も会話です。相手に自分を伝える、という会話の基本の姿勢で臨むと良いです。

◎終わりに

次回は、 MBAを卒業して変わったこと・よかったことです。お楽しみに!