ブログ

【2016春VER.】チュートリアル通信第4回 合格者が語る!志望校の決め方

チュートリアル通信
「税法」科目免除大学院チュートリアル通信。「税法」科目免除大学院 試験合格者が試験対策や試験情報などを皆様に教えるコンテンツ。
チュートリアル通信では、大学院に合格したKALSのチューターが、試験対策や参考図書、研究計画書について、各大学院の様々な情報や、税法関連の小ネタなど、
皆さんに有益となるようなコンテンツをお送りしていきます。日々の勉強の合間の息抜きとして、是非ご覧になってみてください。
河合塾KALS 税理士「税法」科目免除大学院 講座

第4回 志望校の決め方



みなさんこんにちは。KALSの講義には慣れてきましたか?今回は志望校の選び方について書こうと思います。

●志望校の決め方
志望校を決めようとするとすべての希望がなかなかかなわないことに気が付きます。まるで、自分の住む家を探して不動産探しをしているようです。検討をする際に気になる要素になりそうなものには、次のようなものがあります。自分にとっての重要性を整理してみてください。

 ①学校のブランド

 ②環境
 時間割(全日制、土日中心など)
 通学の便
 経済面(学費、奨学金など)
 授業内容(税法中心なのか、その他の学問分野の研究科・ビジネススクールなのかなど)

 ③教育の質
 指導教授との相性(研究テーマ、指導方針など)
 研究体制(図書館、研究室の充実度など)

①学校のブランドについて
大学入試の経験から、どうしても大学の名前には一定の印象を持っていると思います。大学受験の時に入れなかった学校に入りたいと思う方もいるでしょうし、逆に、大学の偏差値の低いところだと、修論作成が簡単そうだと思われる方もいるでしょう。結論から言うと、この要素は、出願時に個人の満足感には影響を与えるものの、実質的にはさほど大きな影響はないと思います。

まず、教育の質についてブランドを頼りに期待しているとしたら、大きく間違いを起こすかもしれません。大学院は「研究」の場ですので、その質は、大学院の名前ではなく、多分に指導教官との関係で決まってきます。税法を指導される教授の研究者としての質が大学の偏差値レベルと関係があるようには見られません。

また、就活の際にも、会計事務所を受ける際には、研究テーマはともかく大学院の名前が問題になることは無いように思われます。
ブランドが気になる方は、これらの点を念頭にご検討ください。

②環境
通学や時間割については、社会人は社会人向けの夜間土日中心、学業に専念できる方は全日制というのが一般的な考え方です。しかし、夜間土日中心でも、ほとんどの単位は1年目で取得してしまいます。2年目は、修論指導のみで通学は1,2か月に1回程度というのもよくある例です。仕事との両立に不安がある方も、そのことを前提にすると選択肢が広がるかもしれません。また、研究に専念したい方が社会人向けのクラスを選択することで、週に3日程度の出席で済み、授業が効率よく受講できるいうメリットもあります。

取得する単位が、税法に集中するのか、それ以外なのかについては、少し、関心を持って検討されても良いと思います。将来、企業内税理士を目指す方であれば、経済研究科やMBAというのも視野に入れてはいかがでしょうか。経済、経営やマーケティングなどの単位も取得できます。また、全日制であれば、他の研究科や大学の講義を含め、より広範な講義の受講の機会もあります。

また、学費の安さから、国公立を志望される方もいらっしゃいます。もちろん、一つの考え方ではありますが、さまざまな理由から、私立に比べると2年で修了できない人がいるのも事実です。それでは、結局、私立以上の学費になる可能性もあります。私立の中でも国公立とさほど変わらない学費の学校もありますので、まずは、学費以外の要素から詰めていかれるとよいと思います。

③教育の質
多くの大学院は、出願時に志望する指導教官を選択する必要があります。黒須先生などのご指導などで、既に、おおよその見当をつけられた場合には、是非、その教授の論文を読むようにしてください。できれば、その論文が、研究計画書のテーマと重なっているとよいと思いますが、そうでなかった場合でも、その方の専門分野、学会での立場、学者としてのレベルだけでなく、人柄なども垣間見えることがあります。

また、些細なことではありますが、年齢構成の傾向などにも、一定の傾向が見られます。全日制は、平均年齢がおのずと若くなる一方、社会人向けの大学院、特に、国公立の平均年齢は高めになる傾向がある印象を持ちます。将来、同じ志望を持つ方との人間関係を求める方は、自分の年齢にあった環境が良いでしょうし、社会人として成熟した多様な人間関係の中で刺激を受けながら研究を希望される方には、社会人向け、特に国公立は良い環境だといえるでしょう。

●説明会、研究室訪問
多くの大学院が受験生を対象とした、説明会を開催します。機会を見つけて積極的に参加するようにしてください。志望する教授が出席していることもありますし、在校生の生の声が聴けるのもこういった機会ならではです。

また、一部の大学院では、研究室の訪問を受け付けています。特にホームページなどに記載がなくても教務部に相談されると多くの場合、応対していただけると思いますので、既に志望校を絞り込まれている方で、教授との相性に不安がある方は、教授に直接面談を依頼して、教育方針や、自分の研究の進め方についてのアドバイスをいただくなどの機会を持つことを検討されてはいかがでしょうか。その際には、できるだけ、研究計画書をできたところまででよいので、お持ちください。メールアドレスなどを記載しておけば後日、メールでアドバイスなどをいただける機会になるかもしれません。

●私立と国立の違い
私立と国公立には、多少の違いがみられます。国公立大学も独立行政法人となり、安穏とした経営ではいられなくなっていますが、まだまだ、充分市場になじんだ組織ではないといえます。税法免除が動機となって大学院進学を決めたことについて、マイナスの評価がされることはないと思いますが、あくまでも学術論文として、修論をとらえた指導が行われます。一方、私立の場合には、国税審議会を通過することを前提に2年間での修了を意識した論文指導をされているようにお聞きします。いずれにしても、Kalsからの進学実績のある大学院の修論が国税審議会を通らないとの心配は不要ですので、あくまで、特徴という範囲でご理解ください。


志望校対策:KALSのデータを利用する

KALSでは、志望校の入試についての数多くのデータを収集し、受講生が利用できるようにしています。
以下の情報が、新宿校3階で閲覧可能ですので、積極的に利用してください。

1. 過去問
小論文については、志望校の過去問を取得して必ず解答するようにしてください。
2. 入試アンケート
口頭試問や小論文の出題内容についてOBから情報を収集しています。口頭試問の質問の内容など、その様子を確認しておくときっと落ち着いて試験に臨めると思います。
3. 研究計画書(閲覧のみ可)
最初に人の作品を見ると影響を受けて書きにくいかもしれません。講師の指導の下で、まずは、自分の計画書を作成しましょう。その上で、先輩の物を参考にさらに良いものにするようにしてください。

終わりに

いろいろ志望校の選択方法について書いたものの、自分のことを振り返ると、そんなに、気にしなくてもよかったのかなと思ったりします。事前に心配したことについては、良い意味で期待を裏切られることが多いように思います。学生にとって素晴らしい場所になるようにどの大学院も教授陣も努力しています。新しい環境の中で、目的を同じくし、何かの縁を持った先生や新しい友人との数多い出会いはいずれの環境でも意味があるものです。新しい出会いに期待しながら、ご自身の希望に合った学校を選択し、あとは「縁」に期待してみても良いのではないでしょうか。


●終わりに
いろいろ志望校の選択方法について書いたものの、自分のことを振り返ると、そんなに、気にしなくてもよかったのかなと思ったりします。事前に予想したり調査したりすることは、往々にして、間違っているものです。学生にとって素晴らしい場所になるようにどの大学院も教授陣も努力しています。どの学校でも、新しい環境の中で、目的を同じくし、何かの縁を持った先生や新しい友人との数多い出会いがあります。新しい出会いに期待しながら、ご自身の希望に合った学校を選択し、あとは「縁」に期待してみても良いのではないでしょうか。