研究計画書って何?~テーマ編

心理
KALS臨床心理士指定大学院BLOG 第4回 研究計画書って何?~テーマ編

こんにちは!河合塾KALS臨床心理士指定大学院講座です。
前回のブログでは、志望校の選び方についてご紹介いたしました。
今回から入試の際の一つの大きなポイントになる、研究計画書について、数回に分けて皆さんにご説明いたします!
また、臨床心理フェア公式Twitterもぜひフォローしてみてくださいね!
河合塾KALS臨床心理フェア公式Twitter ⇒ https://twitter.com/kalsshinri


◆研究計画書の目的は?



研究計画書とは文字通り、大学院で何をどのように研究するのか、といった計画を書くものです。

院試では、ほとんどの場合、研究計画書を提出しなければならず、それに基づいて面接が行われたり、

それ自体が合否の判断基準とされたりします。


では、なぜ大学院入試の際に、研究計画書を提出させるのでしょうか?

大学側としては、受験生が研究についてのイロハを知っているか

本当に心理学に関する研究をやっていきたいのか、というところを見たいと考えています。

入学後にしっかり目標を持って自発的に研究していける学生なのか、事前チェック、という感じですね。


また、研究計画書は、志望動機書といった意味合いも含んでいます。

私は、こういう研究をしたい、こんなところに興味がある、だからこの大学院に入りたい、○○教授の元で学びたい、という

アピールの場という位置づけです。

そのため、なぜそのテーマについて研究したいのか、といった自分の興味関心というところもとても大切な要素です。


◆テーマをどう探すか?

テーマ選びは研究計画書作成において、とても大きなウェイトをしめます。

もちろん、基本的には自分の興味、関心にしたがって決めていきます。

ですが、この「テーマ選び」で悩む人もたくさんいることでしょう。

そんな方へ、今回はテーマの選び方のヒントをいくつかご紹介いたします!


①臨床心理士を目指したきっかけからえらぶ

みなさんは、なぜ心理学の勉強をしているのでしょうか?なぜ心理学の大学院を志したのでしょうか?

自分自身の思いや経験、疑問点がきっと背後に存在しているはずです。どうして心理学の世界に惹かれたのか、

どうして臨床心理士を知ったのか、過去の経験を振り返りながら、今一度、整理してみるとやりたい研究が見えてくるかもしれません。


②ニュースや新聞記事 (社会問題)を通してえらぶ

ニュースや新聞では、いじめ、自殺、発達障害、薬物中毒などなど、心理的問題が関係するニュースを耳にしない日は無いくらいですよね。

このようなさまざまな社会問題から、関心が生まれて、テーマが定まるかもしれません。

常にアンテナを張って、日々の新聞やニュースなどをチェックしてみてください。


③やれそうなことからえらぶ

いくら興味のある研究テーマを見つけても、現実的に研究できる可能性が低ければ、研究計画にはなりません。

自分のこれまで人脈等から、どういった人たちを対象として研究ができそうなのか、

研究対象というところを一つ軸として考えていくのもひとつの考え方です。


④まずはおもしろそうな論文を読んでみる

論文検索などで、適当にキーワードを選んで(自分の興味のある分野など)、

おもしろそうと思ったものを読んでみましょう。

そうすると、一つのキーワードから、枝分かれして色々な関連研究を知ることができる
でしょう。

また、どんな論文にも最後に「引用文献」という項目があります。そこに記載されている論文を芋づる式に読んでいくことで、

その研究分野の流れや歴史をレビューしていくこともできます。

その中から、まだ研究されていないところが見つかり、もしかすると、自分なりの研究テーマが発見されるかもしれません。


◆なぜその研究テーマについて研究するのか?

冒頭でも少し言いましたが、研究テーマを考えていく際には、「何」をテーマにするかというだけではなく、

「なぜ」
そのテーマについて 研究するのか、というところも同時に考える必要があります。 面接では、必ず見られるところです。


① テーマへの興味(なぜ、そのテーマの研究をしようと思ったのか) 

② 社会への応用可能性 (そのテーマを研究する意味)


この 2 点についても、同時に考えつつ、是非テーマを探してみてください。

様々な情報を知っていくと、 「この研究面白そう」だとか、

「こういう研究って重要なんじゃないだろうか」
などの思いが皆さんの中にどんどん生まれてくるでしょう。

是非、その思いを大切にしてください。

研究は、自分に興味があるものでなければ、辛いものになってしまう可能性もあります。


自分で問いを立てていくことは、そう簡単なものではないと思います。

些細なことでもいいですので、 常日頃から、アンテナを張り巡らし、いろいろなことについて、

考えるくせがつくときっといいですね!


◆次回 研究計画書~書き方編


河合塾KALS臨床心理士指定大学院BLOGをお読みいただき誠にありがとうございます!

次回は、研究計画書ブログ第2弾「研究計画書~書き方編」と題して、研究計画書の具体的な書き方についてご紹介します。