心理・チュートリアル通信

心理・チュートリアル通信「研究室訪問」(2)

2025年度
チュートリアル通信では、大学院に合格したKALSのチューターが、勉強法や参考図書、研究計画書について、各大学院の様々な情報や、心理士事情など皆さんに有益となるようなコンテンツをお送りしていきます。日々の勉強の合間の息抜きとして、是非ご覧になってみてください。


「研究室訪問」について

名駅校チューター:村木 

こんにちは、名駅校チューターの村木です。
今回は、研究室訪問についてお話ししたいと思います。


大学院進学を考えるとき、多くの人が「どの大学院・研究室が自分に合っているのか?」という壁にぶつかることがあると思います。インターネットやパンフレットだけでは分からないことも多く、実際にその研究室を訪ねる「研究室訪問」は、志望校を決めるうえでとても大切な機会です。

私はチューターとして、皆さんのカウンセリングを行っていますが、「研究室訪問ってどんな雰囲気?」「何を聞けばいいのか分からない」といった声をよく耳にします。ここでは、そうした不安を少しでも軽くし、より実りある訪問になるように、準備から当日、訪問後までのポイントをお伝えします。


1.訪問前の準備

(1)訪問先選びと事前連絡
志望先の研究室を選ぶ際は、まず教員の研究テーマや論文、研究室のウェブサイトなどを確認すると良いと思います。興味を持った研究室があれば、メール等で早めに訪問したいことを伝えます。また、大学院の中には、オープンキャンパスや説明会と並行して行われる場合や、研究室訪問自体を行っていない場合もあるので、事前にホームページなどで確認することが大切です。

(2)事前に調べておくと良いこと
訪問先の研究テーマや研究内容に関する情報に目を通しておくと、当日の話が理解しやすくなると思います。分からないことがあっても問題ありませんが、「なぜその研究に関心を持ったのか」は自分の言葉で説明できるようにしておくと良いかもしれません。

(3)聞きたいことを整理する
研究内容以外にも、大学院生の1日の過ごし方、研究と実習、授業のバランス、ゼミの頻度、指導スタイルなど、気になることをリストアップしておくことをおすすめします。直接話を聞ける機会を有効に活用することが大切だと思います。


2.訪問当日の注意点

(1)服装・持ち物
スーツまでは必要ありませんが、清潔感のある服装(オフィスカジュアルなど)が良いと思います。筆記用具や質問メモ、スケジュール帳などを持参しましょう。

(2)話し方・姿勢
はじめに「本日、研究室訪問をさせていただく、○○と申します。お忙しいところ、お時間をいただきありがとうございます」などといった形で自己紹介とお礼を伝えると好印象です。質問の際は、相手の話をよく聞き、分からない部分があっても、素直に聞いてみる姿勢が大事だと思います。

(3)見学中のマナー
研究室の雰囲気を尊重し、大きな声で話さない、写真撮影を控えるなど、基本的なマナーを守りましょう。院生の方と話せる機会がある研究室では、大学院生活について率直に話を聞くチャンスになると思います。


3.訪問後のフォロー

(1)お礼メールを忘れずに
訪問後は、できるだけ当日または翌日中にお礼のメールを送りましょう。簡潔で構いませんが、「本日は貴重なお時間をいただきありがとうございました。研究内容に対する関心がさらに深まりました」などといった一言を添えると良いかもしれません。

(2)訪問の記録を残す
当日の感想や、印象に残ったこと、教員や学生の話を自分なりにまとめておくと良いです。出願する際の志望理由書や研究計画書、面接の準備に役立ちます。


研究室訪問は、大学院進学のための情報収集であると同時に、自分に合った研究環境を見つけるための場でもあると思います。最初は緊張すると思いますが、研究に対する興味や関心、大学院進学への前向きな姿勢を大切に、ぜひ積極的に訪問してみてください。

不安なことや分からないことがあれば、いつでもチューターに相談してください。一緒に、納得のいく大学院選びをしましょう!