心理・チュートリアル通信「科目勉強法について」

心理・チュートリアル通信「研究計画書・研究室訪問・面接について」(1)

2024年度
チュートリアル通信では、大学院に合格したKALSのチューターが、勉強法や参考図書、研究計画書について、各大学院の様々な情報や、心理士事情など皆さんに有益となるようなコンテンツをお送りしていきます。日々の勉強の合間の息抜きとして、是非ご覧になってみてください。


「研究計画書」「研究室訪問」「面接」

新宿本校チューター:小倉 
こんにちは。KALS新宿本校チューター小倉です。
秋受験の時期が近づいてまいりましたね。今回のテーマは「研究計画書」「研究室訪問」「面接」です。勉強と並行して進めなければならないこれらに頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか。筆記試験の勉強に集中するためにも、効率的に進めていくヒントをお教えいたします。



研究計画書作成

研究計画書の執筆方法については研究計画書概要講義で学ばれていることかと思います。みなさん現在の進行度はどのあたりでしょうか?

・まだ書き始めていない方へ:

みなさんの多くが臨床家を目指していることと思います。将来どのような人々を援助対象としたいのでしょうか?どのような臨床現場で働くことを想定していますか?このような臨床における関心には修士論文計画へのヒントが必ず隠れています。テーマが決まらない人は自らの関心をもとにまずCiNiiやGoogle Scholarで具体的なキーワードを検索してみてください。現在の研究で「明らかになっていること・なっていないこと」がわかると、自分だけの問題意識やアイデアが浮かんでくるはずです。

テーマが決まったら早い段階でKALSの先輩方の研究計画書集を閲覧し、それらを参考に実際に書き始めていくことをお勧めします。志望校が同じ人、研究テーマ・研究デザイン(調査・分析方法など)が近い人の計画書を優先的にみていくと良いかと思います。先行研究は膨大で、全てを読もうとすると筆記試験の勉強時間も削られていってしまいます。研究計画書集を参考にすることで、具体的な文章の流れ、必要な先行研究の量などがイメージでき計画書作成が進みます。


・計画書を書き始めて完成を目指す方へ:

ある程度書けてきたらできるだけ早めに第一回目の個別指導を受けてみてください。完成までの指針が立つとともに、自分では気づかなかった問題に気づけることがあります。講師の先生のアドバイスをもとに作成・修正を進め、固まってきたら二度目の個別指導も早め早めに予約しましょう。

早めの個別指導をお勧めする大きな理由は、計画書はできるだけ早く完成させた方が良い、ということです。研究計画書に熱心になりすぎることで筆記試験の勉強に集中できなくなっている方を見かけます。計画書の完成度は大事ですが、最低限の時間で効率よく作成することも同じくらい大事です。直前期の時間を大切に使うためにも早めの完成を目指しましょう。ちなみに、私は出願の①約二ヶ月前、②約三週間前に個別指導を受けました。あくまで参考までに、自分のペースで、しかし余裕を持って進めていただけたらと思います。


・チューターへの相談:

ここまでお話ししたどの段階においても、チューターカウンセリングでお役に立てることがあるかと思います。テーマは決まったけれどどのように書いていけばいいかわからない、とりあえず書いてみたから見てほしい、講師の先生からの個別指導を受けて実際に書いていくためのアドバイスがほしい、など困ったらひとまず相談に来てみてください。お待ちしております。



研究室訪問

研究室訪問が必須でない学校は多いですが、一部の学校では出願の条件となっていることがあります。自分の志望校でどのような扱いになっているか説明会やHP、募集要項で確認しておくようにしましょう。また、必須でない場合でも研究室や先生の雰囲気を知ったり研究テーマについて相談できたりと大変有意義です。先生と実際に話すという体験は受験へのモチベーションもかなり高めます。個人的には、希望する指導教員の方に一度コンタクトをとってみることをお勧めします。実際に研究室訪問をする場合には出願の1ヶ月前を目安に済ませることに注意してください。

研究室訪問についてはインターネット上で質問事項やマナーについての情報がたくさんあることと思います。それらも参考に、わからないことがあればチューターへの相談も大歓迎です。



面接

筆記試験を突破するといよいよ面接試験です。面接試験の練習についても筆記試験の勉強の時間を削らない程度に、しかし周到な準備が求められます。まずは先輩方の受験アンケートを参考に志望校での面接試験の様子を把握し、質問事項をピックアップしていきましょう。私は試験2週間前頃から家族やチュータさんに面接官になっていただき練習していました。まずはできる限り多くの質問とその答えを想定しておくこと、そして実際に面接形式で練習しておくことが大事です。練習している中で自らの話し方の癖や苦手な部分がよくわかってくると思います。また、試験本番は考えてもいなかったようなことが聞かれたり、圧迫的な雰囲気だったりすることがあります。そのような場合に備えるためにも誰かと練習して慣れておくことは重要です。チューターカウンセリングでは模擬面接を実施しているとともに、みなさんの研究計画書をもとに質問の想定を深めていくこともできます。面接練習をご希望の際にはぜひ研究計画書もお持ちくださいね。



長くなってしまいましたが、「研究計画書」「研究室訪問」「面接」について広くお話ししていきました。本番まで残り少ない方もいらっしゃると思います。ここまで学んできたことは着々とみなさんの力になっていますので、焦らず自分のペースで頑張っていきましょう。困ったことがあればチューターカウンセリングでお待ちしております!